ISBN:4163198806 単行本 東野 圭吾 文藝春秋 ¥1,800 大学時代のアメフト部のメンバーとの定例の飲み会の後、哲郎は10年ぶりに会った元マネージャーの美月にある秘密を告白される。そして、その秘密は思いもかけない形でメンバーに影響を与えていく…。導入部分から読み手をぐいぐい引っ張り込み、途中で急に視点が変わるストーリー展開は、日常的な場面から少し現実離れした設定へと読者を取…
性同一性障害が一つのテーマになっているのですが、このタイトルだけ見て、そんなこと想像もしてなかったので、しょっぱなから度肝を抜かれました。それにしても面白かったです。著者によると、「秘密」を引きずっているとか。つまり、「娘と妻」の間で揺れる心を、今回は「男と女」に置き換えた・・というようなことが文庫の方のあとがきで記述されていました。なるほど。
男と女は「コインの裏と表」ではなくて、「メビウスの帯」のようなもの。もしくは、南極と北極のようなもの。性別は簡単に分けられるものではなく、自分でも気づかないうちに、揺れ動いて行ったり来たりしているもの。
そういう考えがあってもいいなと思います。これという真実なんてないのだとしたら、納得がいくようにそれぞれが考えればいいと思います。
確かに私だって、男っぽいところもあるし、それは時と場合によって見え隠れする。
その微妙な変化が大きく生じる特性を持つ人に魅力を感じるという人がいるというのも何だか妙に納得できます。
東野圭吾、まだ3冊目ですが、次は何を読もうか楽しみです。
(この作品への評価)
ストーリー ★★★★☆
登場人物の魅力 ★★★☆☆
文章(共感度、美しさ)★★★☆☆
総合 ★★★★☆
性同一性障害が一つのテーマになっているのですが、このタイトルだけ見て、そんなこと想像もしてなかったので、しょっぱなから度肝を抜かれました。それにしても面白かったです。著者によると、「秘密」を引きずっているとか。つまり、「娘と妻」の間で揺れる心を、今回は「男と女」に置き換えた・・というようなことが文庫の方のあとがきで記述されていました。なるほど。
男と女は「コインの裏と表」ではなくて、「メビウスの帯」のようなもの。もしくは、南極と北極のようなもの。性別は簡単に分けられるものではなく、自分でも気づかないうちに、揺れ動いて行ったり来たりしているもの。
そういう考えがあってもいいなと思います。これという真実なんてないのだとしたら、納得がいくようにそれぞれが考えればいいと思います。
確かに私だって、男っぽいところもあるし、それは時と場合によって見え隠れする。
その微妙な変化が大きく生じる特性を持つ人に魅力を感じるという人がいるというのも何だか妙に納得できます。
東野圭吾、まだ3冊目ですが、次は何を読もうか楽しみです。
(この作品への評価)
ストーリー ★★★★☆
登場人物の魅力 ★★★☆☆
文章(共感度、美しさ)★★★☆☆
総合 ★★★★☆
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