ISBN:4794966687 単行本 角田 光代 晶文社 2005/05 ¥1,470

角田さんのエッセイを読むのは初。身近なテーマからお金にまつわるいろいろな気持ちを正直に書き連ねている。エッセイではあるけれど、今まであんまり考えなかったことをあらためて気づかされることが多かった。
「昼めし977円」を読んで、私も一日中とはいわないまでも一日のうちの多くの時間、次に食べる物について考えている。平日でもそんな調子だし、誰かとご飯を食べる休日には、次何たべる?という質問が幾度もくりかえされる。生き物は生きるために食べるのか、食べるために生きるのか、時々わからなくなる。そのくらい食べるということは生きるエネルギーなのだと感じさせられる。
「コーヒー2.80NZドル、ヤムヌアごはんつき8NZドル」と「一日」を読んで、お金をつかうということは大事だなぁと思った。確かに、お金をつかってはじめて記憶に残ることが多い。お金を費やしたら費やした分だけ、もしくは費やした以上に何かは残る(あるいは時間もそうなのかもしれない)。貯金をしても数字にしか残らない。なるほどなるほど。私が24年間の中で、最も費やしてきたものって何だろう。はじめて考えてみるけれど、これだけはゆずれない、というものはなく、あえて言えばチョコレートだけだったことに気づく。うむ。確かにチョコレートには詳しく、自信があるけど・・・もっといろいろお金をつかおう・・・

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