一瞬の光

2005年7月30日 読書
ISBN:4043720017 文庫 白石 一文 角川書店 2003/08 ¥780 橋田浩介は一流企業に勤めるエリートサラリーマン。38歳という異例の若さで人事課長に抜擢され、社長派の中核として忙しい毎日を送っていた。そんなある日、彼はトラウマを抱えた短大生の香折と出会い、その陰うつな過去と傷ついた魂に心を動かされ、彼女から目が離せなくなる。派閥間の争いや陰謀、信じていた人の裏切りですべてを失う中…

「僕のなかの壊れていない部分」とよく似た設定だったから、その分少し物足りないような、完成されていないような気もしたけど、それなりに面白かった。現実にはできないだろうな、と思うことを小説ではやってのけるところが夢を与えるよな、と思う。人を好きになる気持ち、大事に思う気持ちは、理屈じゃない。
少し話がそれるけど、最近うちの中は殺伐としていて、料理しようにも買ってこないと冷蔵庫にはまったく食材がないというせつない状況を笑いながら話したところ、思いのほか強く抱きしめられた。みじめな話も聞く人によってはこんな風になるのかぁ・・・笑い話のつもりだったんだけど。うーん。

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