ISBN:4167502038 文庫 村上 春樹 文芸春秋 1999/10 ¥450

久しぶりの短編。こうやって何も考えずに読めるものが好き。あれこれ考えたりせずにするりとストーリーに入っていける。

結局何が言いたかったのか、なんて考えない。世の中には不思議なこともあるものだ。でも、一人の人間が不思議なことにでくわすことはそう多くはない。それが垣間見れるだけでいいじゃないか。それでいいんだ。
村上春樹は「煙みたいに消える」という表現が好きなのだろうか。はじめ、この表現を見たときは、納得いかなかった。今なら何となくわかる。世の中には説明のつかないことがあると同時に、説明しない方がいいこともたくさんある。そういうことなのだ。それでいいじゃないか。

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